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久しぶりの投稿、カレンダー1月の話

 

2023年、あけましておめでとうございます!

たいへんたいへん久しぶりのブログです。2022年は1記事も書かず…つくづく継続が苦手な性格だなと反省。

いま定期的に投稿しているSNSはInstagramとTwitterのみ。でもせっかくサイトもブログもあるのだし!ということで、今年は低頻度でも更新していけたらと思います。

 

でも何を書こうか。と考え、販売しているオリジナルカレンダーの写真について、毎月語ってみようかなと。

お付き合いくださいませ。

 

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1月の写真。

撮影場所はリスボンのLargo das Portas do Sol。アルファマが見下ろせる展望台があるあたり。時期は10月、AM7:19。

この日は7時半の日の出と共に撮影を始める予定で、待ち合わせ場所のSanta Luzia展望台に少し早く着いていた。相手が到着するまで、ひと気もまだ少ない周辺をぶらついた。朝独特の空気感がひんやりと気持ちいい。

 

思えば2022年は朝のリスボンを撮ることが多かった。

リスボンの空がピンクとオレンジと紫と青と…の美しいグラデーションに染まるのを見るのが好きだけど、朝が弱いからそれはいつも夕暮れの時間帯。だから初めて朝焼けを撮りに出かけたのは、リスボンに住み始めて丸4年が経った去年の初夏だった。

なんでいちばん日が長い(日が昇るのが早い)時期に行こうと思ったのかわからない。5時前に起きて、まだ真っ暗のなか始発のバスに乗って展望台に向かった。同乗者は朝帰りらしき若者一人。数年住んでいる街なのに、初めての場所に旅行しているような不思議な気持ちだった。

日の出の時間は6時半くらいだったかな。この時間は展望台まで登るバスはなかったから、途中でバスを降りて、寝起き間もない身体にはちょっとハードなアルファマの階段を上へ上へと登った。

 

息を切らしながら到着したPortas do Sol展望台。ひらけたその場所に着いたら、今まで見たことなかったリスボンの景色があった。日の出の少し前、雲のない空に、心が洗われるようなやわらかい朝焼けのグラデーションだった。

私はこの色が大好きだ。アルファマを見下ろし川の向こうまで見えるPortas do Sol展望台では、その色に全身包まれているような気持ちになれた。その色を身体に染み込ませたくて、何度も深呼吸をした。

展望台には日の出を撮影しに来た先客が数名。私も彼らに並んで太陽が現れるのを待った。

 

これが初夏のこと。

その後はロケーションポートレート撮影のために数回日の出の時間にここを訪れた。今までは9時ごろ待ち合わせをすることが多かったんだけど、この美しい朝焼けをバックに撮るポートレートはこれまた美しいに違いない!と思って、最近はお客様が時間的に大丈夫な場合は早朝の撮影を提案している(お天気にもよるけどね)。

カレンダーはその時の、待ち合わせ前の写真。

 

その初夏のときの写真じゃないの?とお思いだろうが、実際悩んだ。1月は絶対に朝焼けの写真にしよう!と決めていたものの、どの写真がいいかなと。

10月のこの日は少し雲があった。雲があると、より陰影のついた力強いグラデーションが現れる。この優しくて力強い朝焼け、教会や街灯の灯り、空にかかるトラムの電線。São Vivente教会と、きっと誰かが暮らしているアルファマの建物、それに、まだ閉まっているキオスク。あとSão Vicenteの像。普段の賑やかなこの場所を知っているから、誰もいなくて不思議な感覚をおぼえつつも、だからこそこれから始まる生き生きとした1日を感じさせて好きだった。

 

というわけで、1月の写真はこれ。