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マルヴァオン、栗の皮の刺繍

先日、Feira da Castanha(栗祭り)に合わせてMarvão(マルヴァオン)に行きました。
マルヴァオンは栗の名産地。名産地だけあって、そこで栗の皮を使った刺繍がありました。

栗の皮刺繍のことは本を読んで知ってはいましたが(『持ち帰りたいポルトガル』ポルトガルの手仕事に関する素敵な本です)、栗の皮で刺繍…?となんとなくイメージが湧いていませんでした。

栗祭り当日の朝、徐々に人で賑わう村を歩いていると、とある建物の開かれた窓からたくさんの刺繍の額縁が飾ってあるのが見えました。
中は自由に入れるようだったので、そろりそろりと中へ。

そこには1人の女性がいて、手元には刺繍枠と栗の皮。
「これはあなたが作ったんですか?」と尋ねると「そうよ」と。
たくさんの作品があったので見学させてもらいました。

刺繍といっても糸を使ったものとは違うので、飾るためのものという感じ。
茶色い鬼皮とベージュの渋皮を使ったワントーンの刺繍。
落ち着いていて、素朴で、どこか懐かしさを感じるような可愛らしい色味です。
栗の皮が花びらとして使った、お花を模した作品が多かったです。

本当に栗の皮だ…とちょっと不思議な感じ。
栗の皮を刺繍にしてしまおうという考えがおもしろいですよね。

小さいサイズのものが多かったので、部屋に飾ってあったらレトロで可愛いだろうなと思いました。
販売もしていたので、マルヴァオンにいらした際は、こちらも見学してみてください。

村にはこちらの栗の皮刺繍の博物館(というほど大きくない、文化センターみたいなところ)もあり、そこにも多数の作品が飾ってありました。入場無料なのでぜひ。